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夜回り先生は、今!(水谷修ブログ)日記 > 朝日新聞は、いったいどうなってしまったのか

朝日新聞は、いったいどうなってしまったのか

2014年9月 5日

朝日新聞は、私にとってとても大切な新聞でした。リベラルな立ち位置で、政府、政権に媚びることなく、多くの優秀な記者たちが、靴をすり減らし、綿密な取材を繰り返し、誠実な報道を、私たちに伝えてくれました。私にとっても、この国にとっても、大切な報道機関でした。朝日新聞には、多くの、私の尊敬する、また親しくしている、まじめな記者がいます。
しかし、私は、民主党政権が誕生したころから、朝日新聞の報道に、ずっと不安を持ち続けてきました。何か、意図的で偏向した報道が続いたからです。そして、今回の池上さんの連載についての問題です。
第二時世界大戦中、日本のすべての報道機関は検閲を受けていました。事実を報道したくても、ボツにされたり、黒塗りされたりしました。しかし、現在の憲法の下、報道の自由、表現の自由が、きちんと守られ、自由な報道ができるようになったはずです。
ところが、最も表見や報道の自由を守らなくてはいけない新聞が、自社にとって不快な週刊誌の広告を拒否する。でも、これはまだ許すことができないわけではありません。新聞といえど、それは商売ですから、拒否する権利はあります。しかし、その広告の一部を黒塗りする。これは、許されることではありません。まさに、戦前の検閲とまったく変わりません。池上さんの連載原稿の掲載を拒否しようとしたこともです。
かつて、私たち言論人や言論界を、軍部や政府は、暴力と恫喝など力で押さえ込みました。たしかに、朝日新聞は、直接的な暴力や恫喝は行っておりません。しかし、掲載を止めさせようとしたり、黒塗りをすること、これも立派な言論に対する暴力です。許されることではありません。
言論人ならば、きちんと言論で戦うべきです。これでは、かつて、維新の会代表、大阪市長の橋下さんが、気に入らない報道機関を、閉め出したことと全くかわりません。あの時閉め出され、言論の自由に対する挑戦だと戦ったのは、朝日新聞だったはずです。その朝日新聞が、橋下さんと同じ、稚拙なことをやっています。哀しいことです。
それでも、朝日新聞は、この国にとってとても大切な報道機関です。今回の問題に対して、早急に第三者機関を作り、どこに問題があったのか。また、その責任の所在を明らかにし、謝罪することは謝罪し、主張することは、きちんと主張して、もう一度、本当の報道機関としてやり直して欲しいと、こころから願っています。そうなることを、こころから信じています。

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