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夜回り先生は、今!(水谷修ブログ)日記 > 悩んでいます

悩んでいます

2015年1月20日

イスラム国に、日本人が二人拘束され、日本政府が身代金を払わなければ、殺害するという報道が、今日本を駆け巡っています。このことについて、書きます。
このことに関しては、二つの意見があると思います。
まずは、この二人に対して、自分で危険な地域に覚悟して入った以上、自分で責任を取るべきだ。たとえ殺されてもという自己責任論です。日本政府の要請や許可の元で、その地域に入ったのならば、それは日本政府の責任で、身代金を払ってでも、彼らを救わなくてはならないが、政府が危険地域として、入らないように指定している地域に、報道等の理由があるにしても、無視して入りこのようなことになった以上、その責任は、自ら負うべきだという考え方です。これは、当たり前の考え方だと想う人もいると思います。私も若い頃はそうでした。私は、1975年から1976年にかけて、イスラエルやヨルダン、シリアを回りました。第四次中東戦争直後の危険な時期にです。命の危険を感じたこともあります。それでも、そこに行ったのは、この地域の紛争も課題の根本原因を調べたくてです。当然覚悟を決めていました。ただ、日本という国には迷惑をかけたくなく、危険な地域に入るときは、パスポートも持たず、一人で始末をつける覚悟で入っていました。
もう一つの考え方があります。それは、どのようなことがあったにしても、国民は、日本にとって大事な子ども。何としても、いくらお金を使っても、その命を助けるべきだという考えです。この考え方もよくわかります。私が彼らの親なら、どのようなことをしても助けようとします。多分私は、すぐにイスラム国に飛ぶと思います。いろいろなつてを限られた時間で探し出し、何とか、子どもを助けてくれるようイスラム国に対して懇願すると思います。まず、100%むだな行為ですが、それが親の心情です。かつての日本は、いつもこうして国民を守ってきました。よど号事件もそうです。ダッカ事件も。そして、いつも国際社会から非難されてきました。でも、国民の命は守ってきました。
ここで、まずは、この問題の前提を少し書きます。実は、この前段で書いた、現在のような状況が起きること自体が間違っています。他国の国民を勝手に拉致し、いくら彼ら、すなわちイスラム国の自称する領土内と行っても。そして、身代金を払わなければ殺害すると脅す。これは、絶対許されるべき事ではありません。単なる犯罪者の行う卑劣な犯罪行為です。国家がすることではありません。
しかし、彼らとの外交関係がきちんとできていない以上、身代金を払うか見捨てるかしかない。そうなるのかもしれません。
でも、三つ目の道もあるのではないでしょうか。それは、日本の中東地域への金銭的援助を一時凍結し、そして、このイスラム国に関する国際問題に対して、あらゆる意味で中立の立場を取ると宣言する道です。こうすれば、イスラム国は、日本人二人を殺害する大義を失います。でも、これは、欧米各国が許さないでしょう。
日本政府がどの道を選ぶのか、私には今はわかりません。私も、どの道を選ぶことが正しいのか悩んでいます。でも、一ついえることがあります。お金や、国際社会の名誉は、いくら傷ついても、それをまた取り戻すことはできます。でも、命は、一度失ったら二度と取り戻すことはできません。恥は、取り返すことができます。でも、命は、取り返すことができません。
みなさんは、どう考えますか。

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