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夜回り先生は、今!(水谷修ブログ)日記 > 川崎で中学生が亡くなったことについて

川崎で中学生が亡くなったことについて

2015年2月25日

今日、私は、テレビ朝日の「モーニングバード」で、川崎の事件について、担任やこの中学校の生徒指導担当教員、校長、そして教育委員会は、何をしていたのかと、批判しました。この事件は、防ぐことができた、いや防がなくてはならないことだったと話しました。
この少年は、昨年秋から、非行少年グループに入り、学校生活も乱れたものになっていました。その時に、教員がきちんと話を聞き、対応できていれば、この事件は起きませんでした。今年に入り、この少年がグループを抜け、学校に通いたかったこと、リンチされたことを友人たちに話しています。それも、当然ながら、この学校の教員たちが、きちんと子どもたちとの関係を持てていたならば、つかめていたはずです。いやつかまなくてはならなかった。そして、児童相談所や警察と連携し、家庭を動かして、解決しなくてはならなかったことです。それが、いい加減だったから、このような事件が起きてしまいました。
私は、このようにテレビで発言しました。これは、私の本音です。私は、教員生活のほとんどを生徒指導担当で生きてきました。私ならそうしていたし、私の仲間の教員たちもこうしてきました。
この少年が、非行グループに入ったところで、なぜそれを止めなかったのか。他機関に連絡し、連携しなかったのか。私には、それがわかりません。
今、私のもとには、たくさんの賛成と非難のメールが届いています。
非難のメールの多くは、学校をせめるならば、同時に、夜深夜徘徊しながら、学校に行かないのに、それを何とかしようとしなかった、家庭や親にも問題がある。なぜ、それを批判しないのかというものです。
気持ちはよくわかります。でも、私は、たくさんの優しい親たちが、自分の離婚や選んだ夫の暴力の中で、あるいは貧しさの中で、非行に走る我が子に対して、それを止めることもできず、ただ自分を責め苦しんでいる姿を見てきました。親も苦しんでいます。
でも、一方の教員や教育委員会の人間は、子どもを預かり育てることで、給料をもらっているプロです。給料をもらっている以上、それには重い責任がついてきます。
ただし、私を今回非難している人たちに、お願いです。今回のテレビで、私が最後に話したことをきちんと確認して下さい。それを書いておきます。
「私は、こころを病んで死を語ったり、非行や犯罪を夜の世界で繰り返す子どもたちを、何とか昼の世界に戻そうと、夜回りを続けています。教員時代は、この夜回りで、教職員組合からは批判され、教育委員会からも疎んじられ、最後には、教員の身分を失うことになりました。でも、悔いはありません。夜回りは、私が教員としてしたことではなく、一人の子どもたちに向き合う人間としてしたことですから。文部科学省に聞きたい。教員の仕事は何なのか。授業を教えることだけでいいのならば、ほとんど全ての教員は、その仕事をきちんとおこなっている問題のないいい教員です。でも、その子どもたちの放課後の生活まで介入し、その子どもたちの家庭の問題も解決し、その子どもたちを守ること、そこまでが、教員の仕事ならば、日本の多くの教員は、駄目な教員です。ぜひ、文部科学省は、きちんと教員のやるべき事に関して、規定を明確に成文化して欲しい。それが曖昧だから、教育委員会や学校現場は混乱し、こんな哀しい問題が起きるのです」
少し、テレビの発言に書き足しましたが、今日私が言いたかったことの本質はここにあります。
最後に、みなさんに聞きます。教員の仕事は何ですか。
私は、最後に書いておきます。私は、日本の教員としては、最低の教員だったと。でも、人間としては、必死に生きている教員だと。

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