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夜回り先生は、今!(水谷修ブログ)日記 > 大阪で一人の少年が亡くなりました

大阪で一人の少年が亡くなりました

2013年1月 9日

昨日から、私のもとに新聞各社、テレビ局各社から、コメント取りや取材、あるいは番組への出演依頼の連絡が続いています。大阪で、自らいのちを絶った高校生についてです。
亡くなった原因は、報道では、部活の顧問からの体罰だとされています。哀しいことです。体罰は、私たち教員にとって、最もしてはいけない指導です。法律でも禁止されています。生徒を、叩く、ひっぱたく。これは、指導ではありません。もし、それを、町で見知らぬ人にすれば、立派な犯罪。すぐに警察に逮捕され、司法の場で裁かれる犯罪です。でも、学校の中なら、犯罪にはならないのでしょうか。ここがおかしいのです。学校は、当然社会の中に存在しています。そうである以上、学校内でも、すべての法は、守られなくてはなりません。親が、子どもを学校に預けるのは、学校が、安全な場所だからと信じているからです。体罰は、その信頼を踏みにじる行為です。
私は、二十二年間高校で教員として勤めました。そのうち十二年は、定時制高校で。その年月の中で、私は、一度も生徒を叱ったことはありません。どなったことも、叩いたこともありません。生徒は、生徒である前に、私と対等な存在です。いつも、生徒たちと、話し合ってきました。また、私自身の生き方、在り方を見せることで、生徒に教育をしてきました。
こんなことがありました。体育館で集会の時、生徒たちがきちんと並ばず、ざわついています。若い生徒指導の教員が、生徒たちを怒鳴りつけ、そして、静かにしない生徒の体育の成績を下げるぞと脅していました。私は、彼を制止しました。そして、生徒たちに言いました。「いつまででも、好きなようにやりなさい。その代わり、私は、みんながきちんと静かになるまで、集会は始めません」そして、生徒の前にただ立っていました。一時間後には、みんな静かに整列しました。私は、これが教育だと考えています。からだに教えるのではなく、こころに教える。これが、私の流儀でした。
ですから、私は、自分のいた学校で、いかなる生徒に対する体罰も許しませんでした。
この大阪の問題については、これからきちんと精査されることと信じます。亡くなった生徒の思いを無にしないためにも、学校、教育委員会、警察、法務省は、きちんとした対応をして欲しいと考えています。また、その学校の教員は、すべてを明らかにして欲しいと考えます。そして、この問題に少しでも関わっているならば、その事実をきちんと明らかにし、自らを律して欲しいと考えます。
もう、一人の子も、いじめや体罰で、いのちを亡くすことのないように。
私も、きちんとこの問題を追っていこうと考えています。

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